【夏限定・小3〜6年】 涼しい朝にコーチと“走りの土台(ベース持久力+スプリントのフォーム)”を育てる全6回「あさラン!」を8月に開催。マラソンにも他競技にも活きます(非会員もOK)。→ 詳しくはこちら
「サッカーをもっと上手くなってほしい」「あと一歩、足が速ければ…」── お子様のプレーを見ながら、そう感じたことはありませんか。実は、その“速さ”は、サッカーの見せ場で確実に効いてきます。抜け出し、球際、攻守の切り替え── どれもスプリント(全力で速く走る力)が物を言う場面です。
この記事でお伝えしたいのは、「サッカーをやめて陸上を」ではありません。サッカーをもっと伸ばすために、陸上を“併用”するという考え方です。FC町田ゼルビアの活躍でサッカー熱が高い町田だからこそ、走力で差をつける意義は大きい。南町田・鶴間公園で活動する陸上クラブのコーチが、なぜ陸上がサッカーの走りに効くのか、掛け持ちの不安まで、正直にお話しします。
サッカーは「スプリントの反復」競技 ── “速い子”が重宝される理由
サッカーは、全力ダッシュを何度も繰り返す競技です。スペースへ抜け出す、奪われたら全力で戻る、攻守を一瞬で切り替える。スプリントが効く場面は、試合のいたるところにあります。球際でスプリントで競り勝てる子は、「粘り強い」「気持ちが強い」と指導者の目にとまりやすく、得をする場面が多いものです。ハイレベルを目指すほど、最後は走力が差になると言われています。
ただ、走力のメリットは「目立つ」ことだけではありません。もっと本質的なのは、速い子ほど、試合で球に多く触れられる=実戦経験を多く積める=上達が早いという好循環です。
試合中にボールに触れる場面は、大きく分けて(1)自分でボールを奪う、(2)仲間のパスを受ける、のどちらかです。そのどちらにも、スプリント力が欠かせません。ボールを奪うのに速さが要るのは言うまでもありませんが、パスを受けるのも、ただ突っ立っていてはダメ。フリーで、攻める進路が取れていて、味方がパスを出しやすい── そんなベストポジションに入るには、目まぐるしく変わる戦況や相手のマークをかいくぐる絶対的な走力が必要です。
さらに、立ち止まって受けるパスばかりではありません。ゴール前で動きながらパスを受け、そのままシュートや次のパスにつなげる局面では、ボール1個分、2個分でも前に出られる力が決定率を変え、チームの取れる戦術まで変えていきます。速いほどポジション取りが有利になり、球に多く触れ、経験が積み重なって上達が早まる── 走力は、こうしてプレーの“土台”として効いてくるのです。
でも、サッカーの練習だけでは「走り方」は伸ばしきれない
とはいえ、サッカーの練習の中で「走り方そのもの」をじっくり鍛えるのは、現実にはなかなか難しいものです。これは決して、サッカーの指導が悪いという話ではありません。むしろ、サッカーがそれだけ複雑で奥の深いスポーツだからです。
個人の技術、複数人で連携するプレー、チーム全体の戦術や戦況に応じた判断── 小学生のうちに積み上げるべきことは膨大で、習得にも時間がかかります。週2〜4回の練習会では、その大部分をボールを使ったトレーニングに充てたい、というのが本音でしょう。これはとても自然なことです。
実は、トッププロや大学のトップチームでも、全体練習はボールを使ったプレーの確認が中心で、走力・筋力といった個人のフィジカルは“自主トレ”に任されていることが多いんです。これは理にかなっていて、限られた練習時間を、チームでしか確認できないことに使うのは当然のことだと思います。明示されていなくても、実質そうなっている小学生チームがほとんどではないでしょうか。
だからこそ、上を目指すなら小学生でも自主トレが必要です。筋トレはまだ早いとしても、走りは、いまのうちに整えておく価値があります。そして、その自主トレ先の“受け皿”に、私たち陸上クラブがなりたい── そう考えています。幸い、毎日練習のチームはほぼないはずで、小学生年代は走りを見直す時間を取りやすい時期でもあります。
サッカーに効く「走り」を分解する ── 陸上で伸ばせるのはどこ?
ここがこの記事の中核です。誠実にお伝えしたいので、正直に切り分けます。サッカーの「走り」は、ざっと次の5つに分けられます。
- ① 直線スプリント(トップスピード)
- ② 加速(最初の数歩)── サッカーで特に重要
- ③ 減速・止まる(怪我予防にも関わる)
- ④ 方向転換・アジリティ(切り返し)
- ⑤ 反復スプリント能力(何度も繰り返す力)
このうち、陸上で直接伸ばせるのは ①直線スプリント・②加速・⑤反復スプリント能力です。フォームを整え、全力に近いスプリントを繰り返すトレーニングを続けると、①②は間違いなく伸びます。⑤も、フォームが整えば一回一回のスプリントが楽になり、繰り返す耐性もついてくるため、伸ばせます。
一方で、③減速・④方向転換は、私たちの練習に直接は含めていません。「陸上で何でも速くなる」とは言いません。ただ、無関係というわけでもないのです。陸上では臀部・腿・肩甲骨周りといった大きな筋肉を、速く・強く動かす力が身につきます。これにより、減速やストップ、方向転換の場面でも大きな筋肉を使えるようになり、その動作のパワーやスピード、故障のしにくさといった“土台”が高まることが期待できます。
整理すると、こうなります。
- 陸上で直接伸ばす → ①直線スプリント/②加速/⑤反復スプリント
- 主にサッカー競技内で磨く(陸上は“土台”で間接的に貢献) → ③減速/④方向転換
なぜ「正しい走り」は陸上で効率よく身につくのか
陸上は、「速く走ること」そのものを突き詰める競技です。フォーム・接地(足の着き方)・腕振り・姿勢を一つひとつ分解して、繰り返し練習できる。我流になった走りの癖は単発では直りにくく、継続して取り組むからこそ整えられます。ここに、陸上の強みがあります。
もう少し踏み込むと、速く・スムーズに走る鍵は、股関節周りや肩甲骨周りといった身体の大きな筋肉群を、いかに大きく速く動かせるかにあります。大きな筋肉は大きな力を発揮でき、怪我もしにくい。正しい加速・減速が怪我の予防につながると言われるのも、このためです。
ここで、サッカーの子にとって面白い視点があります。サッカーはボール技術の競技なので、脚の末端(膝関節・足関節)が筋力的にも感覚的にも優れた子が多い。その分、走るときも末端を使いがちです。陸上では逆に、膝や足首はむしろ固定し、股関節を使う走りを求めていきます。これができるようになると、場面ごとに身体の使い方を切り替えられる、引き出しの多い選手に近づけます。
「ゴールデンエイジ」の今こそ、走りの土台を
神経系が著しく発達する6〜12歳ごろは、よく「ゴールデンエイジ」と呼ばれます。この時期に正しい動き・正しい走りを身体に入れておくと、後から取り返すより、ずっと効率よく伸びていきます。これは“複利”のように効いてくると、私たちは実感しています。
幼少期から股関節や肩甲骨周りを使った正しい走りができていると、陸上の練習以外で走る場面── それこそサッカーの練習そのものまでが、速く走る力につながっていきます。逆に正しいフォームで走れないままだと、走った後の伸び率が低く、そもそも速く走れません。同じ時間を使うなら、土台が整っているほうが断然お得なのです。
もう一つ、時間の面でも今が好機です。中学・高校と年代が上がるほど、チームでの練習頻度が増え、専門性も高まって、走りを見直す時間を取るのが難しくなります。ほぼ毎日がボールを使ったプレーや戦術確認で埋まっていくからです。毎日練習のチームがほぼない小学生の今こそ、走りの土台づくりに取り組みやすい時期だと言えます。
サッカー少年の保護者から、よくある質問
Q. サッカーと掛け持ちできますか? 疲れませんか?
できますし、むしろおすすめです。コツは、サッカーの練習日と重ならない日に入れること。同じ日に練習が続くのは、さすがに疲れます。連日がNGというわけではありませんが、サッカー・陸上を合わせて2〜3日に1回は休みがあると、身体の回復もモチベーションの維持もしやすくなります。
Q. 怪我が増えませんか?
その心配はほとんどないと考えています。そもそも練習量はそれほど多くなく、正しいフォームを目指すため特定の関節に負荷が集中することも少ないからです。サッカーをやっているお子様からすると、呼吸は楽で休憩(レスト)も長く、「むしろ余裕」と感じるかもしれません。
Q. サッカーの練習時間が削られませんか?
週1〜2回で“走りの質”を底上げするイメージです。量を増やすのではなく、質を上げるための時間だとお考えください。私たちは当日のパフォーマンスを上げるウォーミングアップにも力を入れていて、股関節や肩甲胸郭(肩甲骨周り)を事前に大きく動かし、身体が最大限動く状態をつくってから練習に入ります。このやり方をサッカーの現場に持ち帰って実践してくれている子もいて、当日のプレーにも、細やかながら貢献できていると感じます。
Q. 何年生から効果がありますか?
土台づくりは早いほど有利ですが、いつ始めても大丈夫です。「気づいた今」が、いちばん早いタイミングです。
Q. 陸上は、本当にサッカーに活きますか?
走りは、すべてのスポーツに共通する土台です。陸上で整えた走りは、そのままサッカーのピッチに持ち帰れます。
サッカーが熱い街・町田だからこそ、走力で差を
町田は、FC町田ゼルビアの活躍でサッカー熱が高い土壌です。ゼルビアは2023年にJ2リーグで優勝して翌2024年にJ1へ初昇格すると、昇格1年目をいきなり3位で終え、2025年も6位と、J1の上位で戦い続けています。
おもしろいのは、ゼルビアのホームである町田GIONスタジアム(町田市立陸上競技場)が、町田こどもマラソンの会場でもあること。サッカーと陸上が“同じ舞台”で交わるのは、いかにも町田らしい光景です。
「町田で陸上クラブ・かけっこ教室を探したい」という方は、地域の環境・選び方・出られる大会までを中立的にまとめた町田の陸上 完全ガイドもあわせてご覧ください。お子様に合った一歩を選ぶ地図になるはずです。
SNE Legacyという選択肢
ここまで読んで「走りの受け皿を探してみようか」と思われた方へ。最後に、私たちSNE Legacyのことも少しだけ紹介させてください。
SNE Legacyは、南町田・鶴間公園を拠点とする小学生向けの陸上クラブです。田園都市線「南町田グランベリーパーク駅」から徒歩圏で、町田からも通いやすい立地。短距離(スプリント・フォーム)を専門的に指導できるのが強みで、まさにサッカーの走りを伸ばす受け皿になれます。掛け持ちを前提にした柔軟なスケジュールで、少人数・否定しない指導を大切にしています。
実は、在籍する男子のおよそ3分の1が、サッカーと掛け持ちしています。中には市外の強豪サッカーチームと両立しながら、走りを磨いている子もいます。サッカーと陸上の併用は、決してめずらしいことではないのです。
代表コーチ・木村克也は、スポーツコーチング・トレーニングを専門に学び、陸上以外の競技特性も理解したうえで、その子の“本職”に活きる指導を心がけています。詳しい経歴はコーチ紹介ページを、会場やアクセスは会場・アクセスページをご覧ください。
サッカーを、もっと楽しく・もっと上手く
走りが変わると、サッカーのプレーが変わります。抜け出せる、競り勝てる、いいポジションに入れる、ボール1個分前に出られる── その積み重ねが、球に触れる回数を増やし、経験を増やし、上達を早めていきます。陸上は、そのいちばんの近道のひとつです。
「サッカーを伸ばすために、走りを整える」。その第一歩を、SNE Legacyの無料体験から始めてみませんか。町田の陸上環境やクラブ選びをもっと知りたい方は、町田の陸上 完全ガイドもどうぞ。
サッカーとの掛け持ちは、まったく問題ありません。サッカーの練習と重ならない日に通えばOK。運動量も多くなく、オーバーユースの心配もほとんどありません。実際、SNE Legacyに通う男子のおよそ3分の1がサッカーと掛け持ちしています。まずは気軽に、走りの体験から始めてみませんか。